古代・奇妙な医療

瀉血、ヒルによる吸血、ミイラ療法、煙草浣腸、トレパネーション(頭蓋穿孔術)——現代から見れば奇妙に映る過去の医療行為も、当時の知識体系の中では合理的な「治療」でした。本カテゴリでは、現代医学とは異なる枠組みで行われていた古代・中世・近世の医療を、その時代の世界観の中で再構成します。「迷信」として切り捨てるのではなく、なぜそれが信じられ実践されていたのかを、史料に基づいて解きほぐします。

古代・奇妙な医療

手足が黒く焼け落ちる「聖なる火」——麦角中毒とヨーロッパを襲った見えない毒

手足が黒く焼け落ちる「聖なる火」——麦角中毒とヨーロッパを襲った見えない毒 中世ヨーロッパの村を、名前のない病が繰り返し襲った。 ある年、村人たちの手足が突然、焼けるように痛み出す。皮膚は赤黒く変色し、やがて木炭のよう...
古代・奇妙な医療

愛されすぎて絶滅した薬草——古代の万能薬・避妊薬シルフィウムの謎

愛されすぎて絶滅した薬草——古代の万能薬・避妊薬シルフィウムの謎 古代ギリシャ・ローマの世界に、「銀と同じ重さで取引された」と言われる薬草があった。 その名はシルフィウム(silphium)。食材として珍重され、あらゆ...
古代・奇妙な医療

「王の手」で治る病——王権神話と瘰癧、千年の触手治療

「王の手」で治る病——王権神話と瘰癧、千年の触手治療 1660年、イングランド。 王政復古から間もない頃、ロンドンの宮殿に病人たちの長い列ができた。首に瘤を抱えた子ども、慢性的に膿を流し続ける若者、母に抱かれた赤子。彼...
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「お世辞を言う」と煙草浣腸——テムズ川沿いに設置された18世紀の蘇生キットの話

「お世辞を言う」と煙草浣腸——テムズ川沿いに設置された18世紀の蘇生キットの話 英語に「blow smoke up someone’s ass」という慣用句がある。日本語にすれば「お世辞を言う」「でたらめを吹き込...
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ノーベル賞を受賞した「脳の手術」が禁止されるまで——ロボトミーという20世紀最大の医療過誤

ノーベル賞を受賞した「脳の手術」が禁止されるまで——ロボトミーという20世紀最大の医療過誤 1941年、23歳のローズマリー・ケネディは父親の命令で手術台に乗せられた。 ジョン・F・ケネディの妹であるローズマリーは、軽度の知的障害と...
古代・奇妙な医療

2500年を生き延びた治療——ヒポクラテスから現代FDAまで、今も使われる古代医療5選

2500年を生き延びた治療——ヒポクラテスから現代FDAまで、今も使われる古代医療5選 肩関節を脱臼した患者の前に立つとき、整形外科医はある古い技法のことを考える。 ヒポクラテス法(Hippocratic method)——患者を仰...
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83歳が書いた江戸のベストセラー——貝原益軒『養生訓』と日本最初の健康本

83歳が書いた江戸のベストセラー——貝原益軒『養生訓』と日本最初の健康本 1713年、一冊の本が刊行された。 著者は貝原益軒(かいばらえっけん)、83歳。博物学者・儒学者として60年以上の著作活動を続けてきた人物が、人生の集大成として書い...
古代・奇妙な医療

武将たちが傷を癒しに通った「医療施設」——湯治と温泉療法の日本史

武将たちが傷を癒しに通った「医療施設」——湯治と温泉療法の日本史 武田信玄は戦場の傷を温泉で癒した。 戦国最強とも呼ばれた武田軍団の背後には、信玄が兵士たちを送り込んだ温泉地が存在した。甲斐の国(現・山梨県)には下部温...
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病気は「怨霊」が原因だった——呪禁師と陰陽道医療の平安時代

病気は「怨霊」が原因だった——呪禁師と陰陽道医療の平安時代 平安時代、宮中で高熱を出した貴族は、まず医師を呼ばなかった。 呼ばれたのは陰陽師(おんみょうじ)と僧侶だった。病気の原因を占い、怨霊の正体を特定し、加持祈祷で...
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病を「神」として祀った国——疱瘡神と天然痘、日本人の感染症対処法

病を「神」として祀った国——疱瘡神と天然痘、日本人の感染症対処法 世界中で天然痘に対抗した民族は多い。しかし「天然痘そのものを神として祀り、丁重に扱って帰ってもらう」という発想を持ったのは、日本人くらいかもしれない。 ...
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