Dr.げち

医学と社会の歴史

病院はどこから来たか——キリスト教が生んだ「弱者を看る場所」

病院はどこから来たか——キリスト教が生んだ「弱者を看る場所」 「病院」とは、当たり前のように存在する施設だ。具合が悪ければ行く場所、誰でも受け入れてくれる場所——私たちはそう考えている。 しかし、「支払い能力に関わらず...
薬・感染症の歴史

ネズミを殺す毒が、心臓を守る薬になった——ワルファリン誕生の物語

ネズミを殺す毒が、心臓を守る薬になった——ワルファリン誕生の物語 1933年2月、吹雪のウィスコンシン。 一人の農夫が、凍える道を190km走ってウィスコンシン大学の研究室にたどり着いた。彼が抱えていたのは、死んだ牛一...
外科・手術の歴史

骨髄を贈る——骨髄移植が「不可能」から標準治療になるまで

骨髄を贈る——骨髄移植が「不可能」から標準治療になるまで 1968年8月、ミネソタ大学病院の処置室。 生後5か月の男児は、免疫系をほぼ持たずに生まれていた。X連鎖重症複合免疫不全症(SCID)——ウイルスも細菌も撃退で...
医学と社会の歴史

「同意」という革命——インフォームドコンセントが医療を変えるまで

「同意」という革命——インフォームドコンセントが医療を変えるまで 1947年8月20日、ニュルンベルク。 連合軍の軍事法廷が下した判決文には、10項目の原則が記されていた。第一項はこう始まる——「実験対象となる人の自発...
医療器具・技術の歴史

骨を折ったら、どう治すか——骨折治療4000年の技術史

骨を折ったら、どう治すか——骨折治療4000年の技術史 1945年、第二次世界大戦の終結後、連合軍の帰還兵たちがヨーロッパから戻ってきた。 戦地で負傷した兵士の一部が、大腿骨の中に奇妙な金属の棒を持ち帰っていた。X線を...
薬・感染症の歴史

金、コルチゾン、そして分子標的薬へ——関節リウマチ治療150年の革命

金、コルチゾン、そして分子標的薬へ——関節リウマチ治療150年の革命 1948年9月21日、メイヨークリニックの病室で、29歳の女性患者が4日ぶりに自分の足で立ち上がった。 数年にわたって関節リウマチに苦しみ、車椅子生...
外科・手術の歴史

脊髄に触れることへの恐怖——脊椎外科が「禁断の領域」から標準治療になるまで

脊髄に触れることへの恐怖——脊椎外科が「禁断の領域」から標準治療になるまで 1814年、ロンドンの外科医ヘンリー・クライン(Henry Cline)は、脊椎損傷で下半身不随になった患者の椎弓を切除する手術を試みた。 患...
医療器具・技術の歴史

木の足から電動の足へ——義足・義肢3000年の歴史

木の足から電動の足へ——義足・義肢3000年の歴史 1861年6月3日、南北戦争が始まってまだ2ヶ月も経っていないバージニア州フィリッピ。18歳の工学部学生ジェームズ・ハンガーは南軍の騎兵隊に志願したその日、砲弾の破片で右脚を失った。...
薬・感染症の歴史

血液が語る「型」——カール・ランドシュタイナーとABO血液型の発見

血液が語る「型」——カール・ランドシュタイナーとABO血液型の発見 1900年、ウィーン大学の実験室で、一人の若い病理学者が小さなガラス管を並べていた。 管の中には、二人の人間から採った血液が混ざり合っている。ある組み合わせでは血液...
薬・感染症の歴史

自己実験で証明した医師——ヘリコバクター・ピロリ発見とノーベル賞への道

自ら菌を飲んだ医師——ヘリコバクター・ピロリと、常識を壊した実験 1984年7月の火曜日の朝、西オーストラリア州パース郊外のフリーマントル病院で、一人の医師がビーフブロス(牛肉エキス)を一杯飲み干した。 液体の中には、約10億個のヘ...
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